アンテナの設置工事や修理はDIYも可能ですが、高所での作業で知識や技術が必要です。安全に設置し安心して使用するためには、業者に依頼するのがおすすめです。しかし、アンテナ工事を請け負う業者は複数あり、それぞれに料金や特徴が異なります。
この記事では、アンテナ工事業者を選ぶときのポイントや工事費用の相場について紹介します。
アンテナ工事業者を選ぶときのポイント
アンテナ工事業者はそれぞれに特徴がありますが、比較するときに大切なポイントは6つです。ここでは、6つのポイントについて解説します。
アンテナ事業継続歴が5年以上
事業継続歴は会社の信頼度を測る重要なポイントです。新規事業者は、ノウハウや実績が少ないため、例外的なことが起きたときの対応が難しい可能性があります。
5年以上事業継続している業者は、経験から気候や環境など多様な状況に適応する技術力を持ち、アフターフォローへの体制を整えていることが多く、設置後にトラブルが起きた場合にも対応を依頼できます。
工事費用や使用する部材が明記されているか
工事費用や使用する部材が見積書に明記されているかも、重要なポイントです。アンテナの新規設置について公式サイトやチラシでは「新規設置20,000円〜」と表示されていますが、この価格は基本工事料金のみであり、実際のコストはこれよりもかなり高くなる可能性があります。
なぜなら、設置場所によって工事費用や使用する部材が異なるからです。
- 配器やブースターなどの追加部材
- 高所作業料金
- 出張費
- 駐車場代など
部材にはグレードの違いがあり、品質や耐久性が変わります。事前に詳細な内訳を確認して、工事内容を理解したうえで業者を選びましょう。
施工件数、実績が多い
テレビアンテナの工事は環境や設置場所に応じた対応が必要なため、知識や技術だけでなく経験が大切です。施工件数や実績が豊富な業者は、多様な現場での経験を通じて、設置状況に応じた提案や臨機応変な対応を期待できます。施工件数や実績は公式サイトで確認できます。
電話で問い合わせできるか
アンテナ工事の問い合わせは、公式サイトの問い合わせフォームやメールでも可能です。電話で直接対応してもらえることにより、気になる点が即座に解決されるだけでなく、公式サイトにはない情報を得たり、直接会話を通じて業者のスタッフの雰囲気を感じ取れます。
工事後の保証期間は5年以上あるか
アンテナ工事後の保証期間は5年以上あると安心です。設置後の故障や不具合への対応は業者の責任となるため、この期間内であれば安心して使用できると考えられます。保証が充実している業者は自社の工事に自信を持っている証拠です。万一の不具合やトラブルが起きた場合でも保証があれば安心です。
自然災害、火災など保証の対象外となるケースの確認
アンテナ工事の保証の範囲は業者により異なります。保証対象となる事案は初期不良や施工ミスです。自然災害や火災、周辺環境の変化で受信環境が悪くなった場合の再施工は保証対象外となるのが一般的です。
近年、豪雨や大型台風、地震などの災害が増加しているため、これらを保証対象に含める業者も存在します。自然災害がアンテナ工事業者の保証対象外の場合は、地震保険や火災保険で保証されることもあります。アンテナ工事業者を選ぶ際は、保証範囲について必ず確認してください。
アンテナ工事を依頼できる業者
アンテナ工事を依頼できる業者と、それぞれの特徴について紹介します。
アンテナ工事専門業者
アンテナ工事専門業者のメリットは、依頼の受付から工事の実施までを自社で行うので、仲介手数料が発生しない点です。そのため、工事費用を安く抑えられます。電波や配線の知識を持つアンテナ専門のスタッフによる工事で、コストを抑えつつ高品質な工事が期待できます。
デメリットとしては、アンテナ以外の住宅設備工事をまとめて依頼できない点や、業者探しが難しいところです。
家電量販店
家電量販店のメリットは、テレビやその他の家電を購入する際に同時にアンテナ工事も依頼できることです。引越しの際にテレビアンテナ以外の商品も購入する人は、一括で依頼できて手間が省けるうえ、家電量販店のクレジットカードやポイントカードが利用可能です。
デメリットとしては工事依頼を家電量販店で行っても、実際の工事は提携している下請け業者が請け負うため、仲介手数料が発生し、直接依頼するよりも工事費が割高になる傾向があります。また、アンテナ専門ではない人が担当することがあったり、繁忙期には設置工事まで時間がかかったりします。
ホームセンター
ホームセンターのメリットは、アンテナの購入と同時に設置工事が依頼できることです。普段から利用している店舗であれば、安心感があります。
デメリットとしては工事の依頼をホームセンターで行っても、実際の工事は提携している下請け業者が請け負うため、仲介手数料が発生し、直接依頼するより工事費が割高になる傾向にあります。繁忙期は、設置工事に時間がかかる点もデメリットです。
ハウスメーカー
新築や建売、マンションを購入する際にハウスメーカーにアンテナ工事を依頼できます。住宅に関する窓口を一つにできることや、工事費用を住宅ローンに組み込める点がメリットです。デメリットとして、ハウスメーカーが外部業者に工事を外注するため、直接依頼するよりもコストが高くなり、アンテナ専門でない人が工事を行う場合があります。
住宅設備業者
住宅設備業者は住宅で使用する電気、ガス、水道などの工事を専門で行うため、住宅機器に関する専門知識を持っています。アンテナ以外の設備に関する相談も可能です。ただし、設備業者によっては、取り扱うアンテナや部材の種類が限定されており、希望する製品を選べない場合があります。
アンテナ工事の費用相場
アンテナ工事の費用相場は15,000〜50,000円です。なぜ、価格に幅があるのか、ここではその理由について解説します。
アンテナ工事は設置する状況により工事内容が変わる
アンテナは設置するアンテナの種類や設置する状況で工事内容が変わるため、費用相場に幅があります。アンテナごとの費用相場は以下のとおりです。
| 八木式アンテナ | 16,500円〜68,000円 |
| デザインアンテナ | 22,000円〜76,000円 |
| ユニコーンアンテナ | 33,000円〜80,000円 |
基本工事費には、アンテナ本体と同軸ケーブル、作業料金が追加されます。さらに別途で以下の費用が含まれます。
- 出張費
- 高所作業費
- 駐車場代
- 分配器
- ブースター
- 混合器
- 既存アンテナの撤去費用・処分費用など
基本工事費以外の費用は、設置場所や各家庭の状況により異なりますが、30,000円〜40,000円程度かかる場合があります。
業者により価格設定が異なる
複数の業者から見積もりを取ると、同じアンテナ工事でも費用が異なります。これは業者によって仕入れ価格が異なること、また工事を下請けに外注する際に仲介手数料が発生するためです。
基本工事に含まれる内容も異なるため、見積もりで価格を比較する際には含まれる内容や、別途必要となる可能性がある費用がないかを確認しておきましょう。
アンテナ工事を業者に依頼する際の3つの注意点
アンテナ工事の失敗例には次のようなものがあります。
- 見積もりよりも実際の工事費が高かった
- 見積り後キャンセルしたら出張費を請求された
- テレビ映りが悪い
納得できるアンテナ工事をするために、業者に依頼する際に注意したい3つのポイントを紹介します。
追加料金が発生するケースの確認
アンテナ工事を業者に依頼するときに最も大切なことは、正確な工事費用を事前に伝えてくれるかどうかです。基本工事費以外にも、次の費用が発生する場合があります。
- 出張費
- 高所作業費
- 駐車場代
- 分配器
- ブースター
- 混合器
- 既存アンテナの撤去費用と処分費用
公式サイトやチラシに表示された料金は概算であり、アンテナ工事は状況により予定外の工事が必要となる場合があります。見積もりを取る際には、金額の確認だけでなく内容と、追加料金が発生するケースについても確認しておきましょう。正確な金額の提示がなく契約を迫る業者は避けたほうが無難です。
無料で電波調査や見積もり依頼ができるか確認
アンテナ工事では、事前の電波調査は必須です。電波状況によりアンテナの種類や部材、設置場所が異なるためです。電波調査や見積もりは無料で依頼できる業者と、契約しなかった場合に出張費として請求する業者があります。電波調査や見積もりを依頼するときには、無料で行ってくれるのかどうかも確認しておきましょう。
電波状況に合わせたアンテナを提案があるか
住宅に設置される主なアンテナは3種類あります。
アンテナの種類 | 八木式アンテナ | デザインアンテナ | ユニコーンアンテナ |
|---|
本体価格 | 3,000〜62,000円 | 5,000〜15,000円 | 8,000〜18,000円 |
電波受信感度 | 高 | 中 | 中 |
設置できる場所 | 屋根上、外壁、屋根裏、ベランダ | 屋根上、外壁、屋根裏、 | 屋根上、外壁 |
これらのアンテナを電波状況や住環境に合わせて選ぶことが大切です。アンテナ本体の価格は動作利得が大きいほど高くなる傾向があります。動作利得は電波をどれだけ受信できるかを表す数値です。
| 強電界地域 | 5dB |
| 中電界地域 | 5〜10dB |
| 弱電界地域 | 7〜14dB |
希望するアンテナや設置場所があったとしても電波状況によってはテレビ映りが悪くなます。希望を聞いてくれるだけでなく、電波状況に合わせたアンテナを提案してくれる業者を選びましょう。
アンテナ工事業者に関するよくある質問
アンテナ工事業者に関するよくある質問をまとめました。これからアンテナ工事を依頼する人はぜひ参考にしてください。
アンテナ工事を業者に依頼するといくかかりますか?
アンテナ工事の新規取り付け費用は大体15,000円から50,000円程度ですが、修理の場合は5,000円から30,000円程度が一般的です。費用はアンテナの種類や設置状況によって変わります。家電量販店やホームセンター、ハウスメーカーは工事を下請け業者に外注することが多く、その結果仲介手数料が発生し、アンテナ専門業者や住宅設備業者に比べて費用が高くなる傾向にあります。
アンテナ工事は自分で交換できますか?
アンテナ工事に特別な資格はいらないため、自分で交換することも可能です。しかし、外壁への穴開けや器具の固定、テレビへの配線など、専門の道具や知識が求められる作業が含まれます。高所での作業は作業中の危険が伴うだけでなく、うまく設置できていない場合、風雨の影響で外れて落下し、近隣住宅や歩行者に被害を与える可能性もあります。未経験からDIYでアンテナ工事をすることは難しいので、業者に依頼する方が安心です。
アンテナ工事はどのくらい時間がかかりますか?
アンテナの設置工事にかかる時間は、設置場所やアンテナの種類、使用する部材、作業員の経験によって前後します。新規設置の場合、通常は1時間半から2時間程度かかります。
テレビが映らないときはどこに連絡すればいいですか?
テレビが映らず画面に「E201」「E202」「E203」と表示される場合は、アンテナに不具合が起きている可能性があります。天候不良で一時的に電波の受信が妨げられたときにも表示されるので、天候が回復するまで様子を見てください。
アンテナ端子とテレビ端子をつなぐケーブルに接触不良が起きていたり、ケーブルの先端が劣化していると信号が伝達しづらくなり、エラーコードが表示されることがあります。接続のし直しやケーブルの交換をしても改善されない場合は、アンテナ工事業者や家電量販店、ホームセンター、住宅設備業者に連絡してください。
アンテナなしで地デジを見る方法はありますか?
ケーブルテレビや光回線テレビに加入することでアンテナなしで地デジが見られます。
まとめ
アンテナ工事はアンテナ工事専門業者や家電量販店、ホームセンター、ハウスメーカー、住宅設備業者などで依頼可能です。それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分の希望に合った業者を選ぶことが大切です。
同じアンテナ設置工事でも、業者によって工事費用や保証内容が異なるため、複数の業者から見積もりを取り、内容や費用を比較検討することをおすすめします。
【要注意】12月に急増するテレビアンテナのトラブル!原因と対策
慌ただしい年末を迎え、家で過ごす時間が増える12月。
年末年始の特別番組や録画を楽しみにしている方も多いでしょう。
しかし、この時期は本格的な冬の寒さや天候の変化が原因で、アンテナトラブルが急増する傾向にあります。
突然「テレビが映らない」と慌てないために、11月のトラブルに加え、12月に特に注意すべき原因と対策を確認しておきましょう。
12月のトラブル急増の主な原因
11月までの要因に加え、冬特有の厳しい気象条件がトラブルを顕在化させます。
1. 寒波や積雪、冬の強風によるアンテナの更なる負荷と劣化の顕在化
11月までの秋の強風に加え、12月に入ると寒波が到来し、地域によっては雪を伴うことがあります。
冬の強風は、夏や秋の台風によるアンテナのわずかなズレや緩みをさらに悪化させ、受信不良を引き起こす決定的な要因となることがあります。
積雪は、アンテナ本体やケーブルに重量負荷をかけ、破損やケーブルの断線、接続部の接触不良を招くリスクがあります。特に雪が溶け始める時も注意が必要です。
急激な気温の低下は、アンテナの素材やケーブルを硬化させ、わずかな衝撃や振動で破損しやすくなるなど、経年劣化を加速させる要因にもなります。
2. 木の葉が落ちたことによる影響の逆転と周辺環境の変化
11月までは木の葉による電波遮断が問題となることがありますが、12月になり落葉が進むことで、状況が逆転する可能性があります。
落葉により一時的に電波の通りが良くなることもありますが、木々が遮っていた冬の強い風がアンテナに直接当たるようになり、揺れやズレの原因となることがあります。
また、寒さによる受信機器(ブースターなど)の性能低下や、外壁や屋根のわずかな隙間からの湿気の侵入が、ケーブル内部の錆や腐食を進行させ、不安定な受信レベルを引き起こすことがあります。
12月にも起こりやすい症状と対処法
| 12月にも起こりやすい症状 | 考えられる主な原因 | 対処方法の目安 |
|---|
| 雪が降っている日や強風の日に映像が乱れる | アンテナの向きのズレ・積雪による負荷、固定部分の緩み | 積雪時は安全確保が最優先。雪が解けた後、専門業者による方向の再調整や固定部の点検、補強。 |
| 特定の時間帯やチャンネルで映りが悪い | 極端な寒さによる機器の性能低下、ケーブルの接触不良 | 室内でできる対処(ケーブルの抜き差し等)を試みる。改善しない場合は専門業者へ相談。 |
| E202エラーが頻繁に表示される | 部品の経年劣化、積雪や強風によるケーブルの断線や損傷 | アンテナ本体や配線全体の詳細な点検・修理を専門業者へ依頼。 |
年末が来る前に!自分でできる安全チェックと専門業者へ相談する目安
年末年始の特番が始まる前に、アンテナの状態を確認しておくと安心です。ただし、積雪時や強風時の高所作業は大変危険です。
室内でできること
テレビ本体とアンテナケーブルの接続(芯線の折れや曲がりがないか)を確認し、緩んでいたら一度抜き差ししてみましょう。
B-CASカードの差し直しや、テレビの再起動も有効です。
天候が落ち着いている時に、屋根やベランダから目視でアンテナが大きく曲がったり、ケーブルが垂れ下がっていないか確認してみましょう(無理のない範囲で)。
アンテナ専門業者への相談
上記の室内での対処で改善しない場合、または積雪や凍結が伴う中での作業、高所作業が必要な場合は、必ず専門業者に点検・修理を依頼しましょう。
これらのサインが見られたら、被害が大きくなる前に、そして年末の予約が混み合う前に、早めに専門業者へ点検を依頼するのが賢明です。
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